勢至菩薩 人を救う強さの智慧を持つ仏様

勢 至 菩 薩


梵 名:マハーストハーマプラープタ
真 言:オンサンザンザンサクソワカ
意 訳:唵、罪障を滅除せしめ給え、成就。


【写真】

高知市五台山 竹林寺
木造勢至菩薩立像【重要文化財】


【像容】

 日本では、勢至菩薩が単独で信仰の対象となることはきわめてまれで、多くは阿弥陀三尊の脇侍として造像された。観音菩薩が宝冠の前面に化仏を表すのと対照的に、勢至菩薩の場合は水瓶を付けることが多い。阿弥陀三尊では、観音菩薩が蓮台を捧げ持つのに対して、勢至菩薩は合掌する姿で表される。


【説明】

 勢至菩薩とは、智慧の光で生あるものはすべて救済し、菩提心の種を与えるという菩薩です。観音菩薩とともに、阿弥陀仏の脇侍として知られています。大勢至菩薩とも言われ、力が強く、足を踏み下ろすと大地が揺れるという怪力の持ち主です。偉大な勢力を持つことから、大勢至の名がついたと言われています。 観音菩薩に似た姿を持ちますが、宝瓶を頭の上に持ち、智慧の水が入った水瓶があるのが特徴です。右手の親指・人差し指を伸ばされ、他の指は軽く屈する印を結ばれ、左手には未敷蓮華茎を持たれています。この未敷蓮華茎は「大日経疏」によれば、「衆生の心の中に大いなる慈悲の蓮華を発育され、清い心を譲り増長させる」と説かれています。阿弥陀三尊では、観音菩薩は阿弥陀仏の慈悲を、勢至菩薩は智慧を表すことでも知られています。勢至菩薩の智慧の光は、地獄道や餓鬼道へ人々が落ちないように、すべてを照らして救ってくれるといわれています。 勢至菩薩の智慧は、文殊菩薩の釈迦の智慧、虚空蔵菩薩の記憶の智慧とは異なり、人を救う強さの智慧を表していると言われています。

 「観無量寿経」の中には「智慧を持って遍く一切を照らし、三途を離れしめて、無上の力を得せしむ故、大勢至と名ずく」とあり、この三途とは、地獄・餓鬼・畜生で、迷いと戦いの世界のことで、皆さんよくご存じの三途の川とは、亡者の罪の軽減によって渡る川があり、その苦しみから、智慧を持って救い、その亡者を仏道に引き入れ、正しい行いをさせる菩薩なのです。仏教が本来持つ教えと姿勢を、正しく単刀直入に、わかりやすく導いてくださる仏様でありましょう。


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【ブログ筆者プロフィール】

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山本密雄

1992年福岡県北九州市生まれ

高校卒業後、18歳から修行の地、和歌山県高野山へ。以後5年間、高野山の寺院で修行を重ねながら、高野山大学に通う生活を送る。

21歳の時、高野山専修学院に入学。真言宗の僧侶資格「阿闍梨」位を取得。真言僧侶となる。

大学卒業後、地元に福岡に帰り、高野山真言宗紫雲寺に帰山。

以後、お寺の維持管理や檀家参りを行いつつ、御詠歌・声明の布教活動に今日まで携わってきた。

現在は、地元の詠歌青年会の一員として、全国の御詠歌公演に出仕したり、日々御詠歌の布教活動を行っている。

  

【お問合せ】                            

名前:高野山真言宗 紫雲寺

住所:福岡県北九州市八幡西区香月西2-4-36

電話番号:093-617-3601

メールアドレス:shiunji@seiaihoikuen.jp


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                              紫雲寺副住職 山本密雄

                                      合 掌

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