阿閦如来~怒りを鎮める仏様
阿閦如来~怒りを鎮める仏様
梵名:アキショウビヤ
真言:オンアキショウビヤウン
意訳:唵、阿閦仏(無動なる者よ)能満願。
【写真】
千葉 真言宗智山派 成田山新勝寺
阿閦如来像
【像容】
左手は衣服の端を握り、右手を手の甲を外側に向けて下げ、指先で地に触れる「触地印」(そくちいん)を結ぶ。これは、釈迦が悟りを求めて修行中に悪魔の誘惑を受けたが、これを退けたという伝説に由来するもので、煩悩に屈しない堅固な決意を示す。阿閦如来の単独の造像はほとんどありません。
【説明】
「あしゅく」とは、梵名アキショウビヤと言って、「揺るぎない」という意味があり、悟りを求める誓願と菩提心が金剛(ダイヤモンド)のように堅固であることを示しているといわれます。真言は、「オン アキシュビア ウン」で、不動の菩提心と三毒(貪・瞋・痴)の心を鎮めてくれるといわれます。その容姿は黄色(又は青色)にして左手を金剛拳にして臍に安置して膝に置いて、右手を垂れ指頭を以って地を押しています。密教では、金剛界において五智如来(大日、阿閦、宝生、阿弥陀、不空成就)の一人とされています。東方にあって、「大円鏡智」の徳を備え諸悪の煩悩を破壊し、菩提心を顕現する仏とされます。「大円鏡智」とは、森羅万象の真実の全てを映し出す悟りと智慧の鏡という意味です。瞋恚を鎮め悟りを求める不動心を持つとされるこの仏さまの精神こそ、特に現代人に求められる心ではないでしょうか。
仏教では、人間の諸悪・苦しみの根源は貪・瞋・痴にあるとし、これらを三毒と言います。煩悩を毒に例え、三毒こそ煩悩の最たるものとされています。貪は、貪欲のことであり、むさぼり求める心のことです。 瞋は、瞋恚(しんい・しんに)は「怒り」「憎しみ」の心のことです。 痴は、愚痴ともいい、真理や真実に対する無知の心、「愚かさ」をいいます。人間の不幸のほとんどはこの三毒に冒されることから始まると言ってよいでしょう。その一つである瞋恚(怒り)こそ最も心のコントロールが必要なのです。怒りは、他人の心だけでなく自分自身の心までもダメにしてしまうのです。
阿閦如来さまを心に念じ、「オン アキシュビア ウン」と真言を唱えれば、たちどころに怒りの心は鎮まってくるはずです。
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【ブログ筆者プロフィール】
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山本密雄
1992年福岡県北九州市生まれ
高校卒業後、18歳から修行の地、和歌山県高野山へ。以後5年間、高野山の寺院で修行を重ねながら、高野山大学に通う生活を送る。
21歳の時、高野山専修学院に入学。真言宗の僧侶資格「阿闍梨」位を取得。真言僧侶となる。
大学卒業後、地元に福岡に帰り、高野山真言宗紫雲寺に帰山。
以後、お寺の維持管理や檀家参りを行いつつ、御詠歌・声明の布教活動に今日まで携わってきた。
現在は、地元の詠歌青年会の一員として、全国の御詠歌公演に出仕したり、日々御詠歌の布教活動を行っている。
【お問合せ】
名前:高野山真言宗 紫雲寺
住所:福岡県北九州市八幡西区香月西2-4-36
電話番号:093-617-3601
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紫雲寺副住職 山本密雄
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